※このページにはアフィリエイト広告を利用しています。
作物の生育の確認や温室ハウスや倉庫などの温度記録や温度制御は重要ですが、いちいち温度計を見て、紙に記録を取っていくのはとってもめんどくさいです。そのうえ、温度の推移やデータ解析するにはパソコンに打ちこんだうえで、グラフをつくるのでなおさら億劫です。やっぱりそう思っている人も多いのか、世の中の頭のいい人たちが、温度を自動計測しパソコンへ送信できる機器がいくつか販売されています。それらの製品のうち1万円前後で温度データの連続記録と、パソコンへデータを送れるものとして、学生時代もお世話になったT&D社のおんどとりがあるので、それのご紹介です。今回の記事ではスマホに温度が表示できるおんどとりTR41とそのシリーズの紹介をしますが、いろいろな機能があり長くなりそうなのでとりあえず、機器のセッティングとスマホで温度を表示するところまでにします。パソコンへのデータの取り込みは後日別記事で触れます。
概要
おんどとりはキッチンタイマーくらいのサイズ感で数秒~数分間隔で連続で温度計測とデータの保存を行ってくれる機器です。防水・防塵性能も高く、多少水がかかっても問題ありません、また、電池を電源としているのでどこでも設置でき計測できることをコンセプトとした温度計測機器です。データを取り出すときにケーブルでPCでつなぐものや中継器(親機)を利用するものなど、いろいろなシリーズがありますが、今回はスマホ/タブレット端末でおんどとりの設定やデータの取り出しなどを行うTR4シリーズについて解説します。
TR4シリーズは温度を表示する表示部のみで、この端末のスイッチのオンオフ、設定を行うボタンやPCなどと通信を行うケーブル差込口はありません。測定条件の設定・データのやり取りはすべてスマホ/タブレット端末とbluetooth通信でやり取りします。TR4シリーズは今回購入したTR41のほか、温度を計測する測定部がケーブルで外付けするTR42、温度測定のセンサーを熱電対やPTセンサに変更して使うことができるTR45があります。
TR4シリーズの3機種
ティアンドデイ T&D TR-41 おんどとり TR41 |
ティアンドデイ T&D TR-42 おんどとり TR42 |
T&D Bluetooth対応データロガー おんどとり 温度 TR-45 |
おんどとりを使用するシチュエーションとしては、下記の絵のように作物を育ていている温室に設置して、そこを巡回する際に、異常がないかをスマホ/タブレットで監視するほか、個々の温室の作物の出来がいい悪いを温度の推移を見ながら検討する等ができます。
TR4シリーズ単品とスマホ/タブレットだけではBluetoothが届かないところから温度の確認・データ吸い上げはできなさげです。公式HPによるとほかの機器(親機/中継器)を使えば、Bluetoothの届かない屋外の気温等を自宅で確認できたりするみたいです。今後、親機等を入れて遠隔からモニタリングできるようになったら報告の記事を書きます。
スペック
T&DさんのTR4シリーズで公表されているカタログをもとにまとめると、大まかなスペックは下記の通りです。
TR4シリーズ共通
測定点 | 1か所 |
電源 | リチウム電池 |
測定データ数 | 16000データ |
測定間隔 | 1秒~60分間隔の間で15段階 |
電池寿命 | 約1か月~1年半 |
測定データ数は測定間隔で設定した時間ごとに測定したデータ数のことで、測定開始して1回目の測定すると測定データ1個目、次の測定間隔で測定して2個目、次の間隔で3個目のデータ、・・・として測定を止めるまで増えていきます。データの記憶容量は16,000データなので1秒間隔でデータを記録する際場合は約4.5時間、5分間隔で記録する際は11日、60分間隔で記録する場合は667日記録できます。
データの保存方法は容量がいっぱいになったら停止するワンタイム、上書きするエンドレスの2方法が選べます。
前述の3機種ごとのスペックを一覧にすると下記の表になります。
機種 | TR41 | TR42 | TR45 |
測定センサ | 内臓センサ | 外付けセンサ | 外付け熱電対/Ptセンサ |
測定温度帯 (平均精度) | -40~80℃(±0.5℃) | -60~155℃(±0.3℃) | 熱電対:-199~1760℃(±0.5~1.5℃+表示値の0.3%) Ptセンサ:-199~600℃(±0.3+表示値の0.3%) |
防水性能 | IP67 | IP64 | なし |
税込価格 | 10,780円 | 14,800円 | 14,800円 |
選び方としては精度が必要で、防水性がそこまで要求されないのであればTR42を、電気炉など特殊な温度の測定が必要な場合はTR45を、一般的な気温を測定する場合はTR41が良いのかなと思います。TR41はコスパもいいのでおすすめです。
使い方(スマホでデータ確認まで)
届いたパッケージの中はTR41本体、リチウム電池、ストラップ紐、保証書、取説、登録コードラベルがあります。登録コードラベルは本体のシリアルナンバーと登録コードがあり、アプリでの認証やwebストレージへの登録のために使うものです。
スマホで温度データを表示するまでの流れは次の通りです。
- 本体へ電池を装着
- スマホにアプリ(TermoREC)をインストール
- アプリに購入したおんどとりを登録
- 測定条件等をアプリを使って設定、記録開始
- アプリで温度のグラフを表示
1.本体への電池の挿入
本体の背面の+ネジを外し、蓋を開けます。ふたを開けると電池を入れる箇所があるので、そこに付属の電池を樹脂製の筒をつけたまま、電池を入れます。
※気密性確保のためパッキンがあり、かなり硬くて開けるのが大変です。-ドライバーのようなものでこじるといいかもしれません。
2.スマホ/タブレットにアプリ ThermoRECをインストール
app store またはGoogle Playで「ThermoREC」と検索するか、T&D社のThermoRECの紹介ページにアプリのダウンロードリンクがあるのでそこからダウンロードしてください。
3.アプリに購入したおんどとりを登録
ダウンロードしたThermoRECを起動すると下記のような画面になるのでタップして購入したおんどとりを選択します。
黒塗りしているのはシリアルナンバー(製造時に付与される機器固有の番号)で、この機器をタップすると、登録コードの入力を求められ、箱に入っていた登録コードを入力すると機器のアプリへの登録が完了します。私の場合、紛失しないように取説に張り付けています。
登録が完了すると、次のような画面になります。温度計は1台だけではなく、複数台登録できます。
4.測定条件をアプリで設定、記録開始
Vマークをクリックすると、次のような画面になり、機器設定から測定間隔やデータの保存方法等の設定を行えます。
記録設定から、温度を計測・記録するタイミングや記録モードやデータがいっぱいになった場合に上書きして記録し続けるエンドレスモード、データがいっぱいになったら停止するワンタイムモードの設定ができます。また、記録の開始・停止がこの設定画面で行います。
5.アプリで温度のグラフを表示
4.で記録を開始しているデータを確認する場合はグラフ表示で確認できます。記録を停止したデータを見る場合は過去のデータで見ることができます。
まとめ
手軽に温度を記録、ログを取ることができる温度ロガーのT&D社のおんどとりTR41を中心にTR4シリーズの紹介とTR41を使ってスマホに温度のグラフを表示するところまでの説明をしました。温度の記録を取るのにお困りの方は一度使ってみてはいかがでしょうか。
TR4シリーズではほかに測定データをクラウド経由でPCに送ったり、温度のグラフと注釈を入れてレポートを作成することもできるアプリも作成されており様々なことができます。TR4シリーズの便利な使い方などの記事も作成していきたいと思いますので、気長にお待ちいただけたらと思います。
ティアンドデイ T&D TR-41 おんどとり TR41 |
ティアンドデイ T&D TR-42 おんどとり TR42 |
T&D Bluetooth対応データロガー おんどとり 温度 TR-45 |
コメント